任意売却の相談先を選ぶにあたり、重要なポイントが2点あります。
それは、「不動産業者に相談すべき」である事。
そして、「任意売却の専門業者へ相談すべき」である事です。
こちらの項目では、なぜそうすべきなのかについて解説していきます。
任意売却とは、不動産の売買取引を行う事となるので、仲介や売買など不動産事業を専門としている業者を選択する事は理にかなっています。また、不動産業者に依頼する主なメリットとして、次のものがあります。
不動産業者に依頼すると持ち出し費用がかかりません
不動産業者への相談は、弁護士等への相談とは異なり通常無料にて行われます。
また、特約が無い限りは成功報酬を支払う必要はありません。つまり持ち出し費用は一切かかりません。
さらに、不動産業者へ依頼した場合、次の1~3については、原則的に債権者側(金融機関・債権回収会社等)が負担する慣例となっているのです。
また、引っ越し費用に関しても不動産業者から提供を受けられるケースも多いです。
依頼者はお金の心配をする事無く、気軽に相談をする事が可能です。ただし、不動産業者と言っても様々なジャンルがあります。相談をしてみて、相談先業者に任意売却に関する知識や経験がほとんどないと判断した場合は、交渉や法的な手続きをスムーズに行えないので、依頼するのには注意が必要です。
弁護士・司法書士は相談するだけでお金がかかります
任意売却は、住宅ローンの滞納等に起因する競売処理を回避するために行うものです。そして、法的な対応・手続きを取る作業があるので、弁護士や司法書士といった法律の専門家に相談するのは理にかなっています。特に、任意売却を進める事が困難で、競売か自己破産しか問題解決をはかる方法が見当たらない状況においては、弁護士へ依頼することをおすすめします。
但し、法律の専門家への相談依頼する際、次の1~5のデメリットが考えられます。
上記の理由から、相談・依頼先として、弁護士や司法書士等の法律家を選ぶ事はあまりおすすめできません。
任意売却の相談をする際は、法律家ではなく不動産業者へ相談すべきと説明しましたが、不動産業者と言っても幅広いので、任意売却事業を専門的に行っている業者を選択すべきであり、兼業の業者はなるべく避けるべきです。
なぜならば任意売却は、通常の売買取引とは異なり特殊な分野であり、金融機関等の債権者との交渉・調整を行う能力や、法律的な知識が求められます。
つまり、任意売却に関する豊富な実務経験がない業者は、企業規模に関係なく業務遂行をスムーズに行う事や、相談者に有利な解決方法に近づける力がありません。
ですので、任意売却の相談先として不動産業者を選ぶ際には、売上規模や支店数、あるいは不動産業者としての運営年数といった項目から検討すべきではなく、任意売却に関する経験や実績を最重視すべきです。特に理由が無ければ任意売却を専門としている業者を選ぶことをお勧めします。
NPO法人に頼む
全国には、任意売却に関するサポートを行っているNPO法人が運営されており、住宅ローンの延滞や競売通知、自己破産等に関する無料相談を実施しています。対処を依頼した場合のコンサルタント料も無料であり、気軽に相談が行えます。また売却に基づく引っ越しや新生活の資金についても、サポートを行っているNPO法人があります。なお運営スタッフには、不動産業務や金融機関業務、法務等の経験者が多数参加しています。ただ、運営元が不透明な団体が多く、ヘタに依頼しないことをおすすめします。
任意売却のポータルサイトに頼む
インターネット上には、幾つかの任意売却に関するサポートを行うポータルサイトが運営されています。運営スタッフには、実際に不動産業務を行い任意売却事業に携わっている等、任意売却に関するエキスパートが在籍しており、弁護士他の法の専門家と連携しながら、的確かつ現実的なアドバイスやサポートをしてくれます。ポータルサイトの利用は全て無料です。