任意売却口コミ・任意売却評判サイト管理人です。
ニッセイ基礎研究所が「築年数が経過しても賃料が下がりにくい地域はどこか?~マンション賃料形成要因の地域別分析」と題した調査結果を公表している。
築年数が経てば賃料が下がるというのは多くの人に共通した認識だが、地域によって下がり方が違う。金融研究部 准主任研究員・総合政策研究部兼任の吉田資氏がまとめたのはその地域差である。結果を見ていこう。
■古くなっても賃料が落ちにくいのは目黒区、杉並区、世田谷区

築年数が1年古くなった場合の賃料下落率が小さいのは古くから住宅地として人気が高い目黒区、杉並区、世田谷区の3区。逆に下落率が大きかったのは江戸川区、北区、板橋区、新宿区、港区である。
■駅から遠くても賃料が落ちないのは中野区、板橋区、練馬区

最寄り駅までの徒歩での所要時間が1分増加した場合の賃料下落率が小さいのは中野区、板橋区、練馬区。逆に大きい、つまり駅から遠いと不利なのは葛飾区、荒川区、墨田区、台東区、江東区である。
■都心までの遠くても賃料が下がらないのは港区

これは当然といえば当然の結果かもしれない。港区はそもそも都心であり、多少遠いとしてもそれ以外の区に比べればはるかに近い。
逆に賃料下落率が最も大きかったのは足立区、荒川区、世田谷区だった。
■若年単身者は利便性を最優先する
以上のことからいくつか、考えられることがある。まず、駅から遠いと不利な物件は下町エリア、言葉を換えると城東エリアに集中している。このエリアは城西エリアその他に比べると比較的賃料が安く、若い層の居住が多い。当然、働く人が中心になり、となると利便性が最優先されることになる。
同じように比較的賃料が安めながら板橋区、練馬区で賃料が下がらないのはどちらかといえば単身者ではなく、カップル、ファミリー向けの物件が多いからであろう。ファミリーになると住環境という選択軸が入ってくるため、利便性だけでモノを考えなくなるのである。
■区ごとの特徴を意識、デメリットを作らない物件を
3つの観点でプラスと評価された区、マイナスと評価された区を一覧にしてみると面白いことが分かる。
たとえば世田谷区は築年では賃料は下がらないが、都心からの距離では大きく下がる。ということは世田谷区で物件を選ぶ人は駅からの距離よりもトータルでの通勤時間を意識しているわけである。
あるいは板橋区は築年数で賃料が下がるが、駅からの距離はあまり気にされていない。多少駅から距離があっても、見た目で古びないような物件を作っておけば選ばれ続ける可能性があるわけである。
また、荒川区のように駅からの距離、都心からの距離のいずれもで賃料が大きく下落するとなっている区の場合には、それらをカバーするだけの特徴のある物件を作らないと、不利になる可能性が高いことが分かる。
もちろん、好立地に物件があれば良いが、そうでない場合にはそのマイナスをカバーする物件を作る必要がある。その指標としてこのデータは役に立つのではなかろうか。
