日本最大級の耐火木造建築の特養竣工/日土地

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日本土地建物(株)は25日、同社がプロジェクトマネジメントおよび基本設計を手掛けた「特別養護老人ホームひまわり港南台」(横浜市港南区、定員180床)を報道陣に公開した。事業主は、社会福祉法人育生会。 JR根岸線「港南台」駅徒歩8分に立地。敷地面積約6,476平方メートル。地上4階建て、延床面積約8,517平方メートル。
同社は、事業者からの特別養護老人ホームの新設にかかるコンサルティング依頼を受託。事業用地の選定にあたり、介護離職ゼロを目指した財務省の国有地貸与スキームによる特養の事業者公募への応募を提案した。財務省関東財務局が保有する横浜市内の用地から、駅からのフラットアクセスや地形等を考慮し当地を選び、事業計画を策定。地域への貢献度の高さや施設計画が評価され、2017・18年度事業者として採択された。

建物は、1階のみ鉄筋コンクリート造、2~4階は木造とすることでコストを低減し、工期も短縮。壁の一部を2枚組で配置。日本最大級の耐火木造建築物かつ、耐震等級1.25倍を実現した。特殊な工法、金物等を使用することなく壁量の確保のみで構造保有耐力1.25倍を確保している点が、耐震性の高い大規模耐火木造建築物を普及させる上で先進的な事例として国土交通省の「サステナブル建築物等先導事業(木造先導型)」の認定を受け、総事業費約22億円のうち、2,900万円の補助金を受けた。

居室は全180室。広さは約13平方メートル。要介護レベル3以上の入居者が基本となることから、トイレと風呂はあえて共用とした。また、10室で1ユニットとし、ユニットごとにリビング、ダイニングを設けた。1階には、地域住民との交流拠点となるセミナールームや、オープンガーデンのほか、事業者の研修施設や従業者向け保育園も設置している。

同施設理事兼施設長兼園長・高田修嗣氏は「日土地からアドバイスをいただいた結果、各種事業に認定され、開発費用は大幅に削減できた。結果的に、好立地の施設にも関わらず入居者には特養の一般的な最低基本料金で入居いただけることになった」などと話した。

5月1日より開業する予定。18年10月より横浜市が入居者募集をしたところ、500件超の入居希望があり、現時点では約600人が入居待機している。料金は、要介護3で月13万円前後を想定している。