土地の評価は相続財産の中でも特に複雑です。土地の種類や利用状況によって評価方法が異なり、さらに適用できる特例が多岐にわたるため、正確に評価するには専門的な知識が求められます。
土地の評価の基本的な方法
1. 路線価方式
- 国税庁が定めた「路線価」(道路に面した土地1㎡あたりの価額)を基準に評価します。
- 土地の形状や利用条件に応じて補正率(奥行価格補正率、不整形地補正率など)をかけて計算します。
2. 倍率方式
- 路線価が設定されていない地域では、固定資産税評価額に国税庁が定めた「倍率」を掛けて評価します。
土地の利用形態ごとの評価
1. 自用地(自己所有の宅地)
- 路線価方式または倍率方式に基づき評価します。
2. 貸宅地
- 他人に貸している宅地の場合、通常の評価額から「借地権割合」を差し引いて評価します。
3. 借地権付宅地
- 借地権者がいる場合は、自用地の評価額に「借地権割合」を掛けた金額で評価します。
4. 賃貸アパートや貸家の敷地
- 土地評価額に「貸家建付地の評価減」を適用します。
- 計算式:土地評価額 ×(1 – 借地権割合 × 借家権割合)