≪騒音問題に直結する「コンクリートスラブ」≫
音の問題に悩む人は少なくない
最近の新築マンションでは、コンクリートの床スラブ(コンクリート板のこと)が厚くなりましたが、古いマンションでは床スラブの厚さが15㎝位のことが多く、上階の音が下階に響くというトラブルが絶えないようです。
特にドシンドシンと響く重量衝撃音が気になることが多い傾向です。
マンションに住んだことのある人なら多くの人が経験したことがあるのではないでしょうか。
中古マンションを対象にした調査では、生活音は違法駐車・駐輪、ペットと並んで3大トラブルの1つとなっています。
≪床スラブに厚さが遮音の目安になる≫
床の厚さがどれぐらいであればトラブルが防げるのでしょうか?
家族構成や年齢によって発する音の量や頻度も違いますので一概にはいえませんが、厚さ18㎝~20㎝は欲しいところです。
床の構造によっては音の伝わり方が違います。
直張りでは振動が伝わりやすいのですが、遮音材を裏に貼ったフローリングを施工している例も多いようです。
マンションの管理規約で上階の物音がどの程度聞こえるかの遮音性をアルファベットのLと2桁の数字(例:L-40、L-45)で表した遮音等級を決めているところもあるので、聞いておきましょう。
分譲時のパンフレットには遮音等級が載っていることもありますので、確認しておきましょう。(L-の後の数字が小さいほうが遮音性が高い)
戸境壁についても、厚いほうが遮音性が高くなるので、最低でも15㎝以上はほしいところです。
音は上階に住む住人と普段からコミュニケーションがあるかないかでも違って聞こえるものです。
古いマンションでは理想的なスラブの厚さを望めませんが、良好なコミュニティが形成されていれば、話し合いながら考慮しあうことも難しくはないでしょう。